片品村役場

ご挨拶

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***確かな財政基盤の確立を目指して***

3月定例議会において、22年度一般会計予算及び、各特別会計予算案並びに、平成21年度一般会計補正予算および、各特別会計補正予算など、議案のすべてが提案通り、 可決承認して頂きました。

平成22年度一般会計予算は、総額3,214,000千円で前年度比△78,000千円、△2.4%となりました。歳入では、子ども手当国庫負担金が+81,770千 円、県ふるさと雇用再生特別基金事業市町村補助金が+20,351千円、県緊急雇用創出基金事業補助金が+38,345千円、宝くじ協会助成金が+76,000千円な どが増加しましたが、片品中学校体育館工事が完了したため教育費国庫支出金が△110,249千円、学校教育施設等整備事業債が△90,000千円となりました。地方 交付税は前年同額、臨時財政対策債は+50,000千円を計上しました。

歳出では、民生費で新たに始まる、子ども手当+81,770千円、土木費で尾瀬大橋公園整備工事+114,000千円、労働費でふるさと雇用再生特別基緊急雇用委託 料+20,352千円、緊急雇用創出基金事業委託料+23,883千円などが増加しましたが、総務費で土地購入費△24,843、地方債償還金△22,456千円等が 減額になりました。また、国の21年度補正予算による地域活性化・きめ細かな臨時交付金があり22年度に130,000千円あまりを明許繰越しました。

村の財政を取り巻く状況は、相変わらず厳しいものがあり、その運用は、真に必要なものを見据え、しっかりと緒に就いたものにしなければなりません。そうしたことから、 21年度一般会計補正予算の中で、財政調整基金を160,000千円あまり積み立てることといたしました。そしてこれは、私の一つの目標である、財政調整基金10億円 を超えることができました。村民の皆様、議会、そして役場職員のご理解、ご支援、ご協力の賜物と心からお礼を申し上げます。

思えば、私が初当選した、平成17年度は、正に村の財政は危機的状況でありました、基金残高は、財政調整期金や土地開発基金など、数字上は997,452千円ありま したが、その実、650,000千円は、村営オグナ武尊スキー場会計に対し、一時貸し付けが繰り返されていて、実質的な基金残高は、福祉基金や奨学基金を含めても 347,452千円しかありませんでした。特に財政調整基金は、わずか220,232千円でありました。
このため、何とかこれを改善すべく務め、現在では、スキー場会計に一時貸し付けし、あたかもあるかのように見えていた、650,000千円や、福祉基金奨学基金などを 除いて、財政調整基金だけでも10億を超えるに至ったのであります。

さて、群馬県内ではこの3月六合村が中之条町と合併し、35市町村となりました。近年、各自治体の財政状況が厳しい。或いは選挙公約「マニフェスト」として、町村長 を始めとする特別職の報酬の大幅な減額支給を行うところが多く見受けられます。しかしこれは、中身をよく見てみると、ほとんどの市町村が、一定の期限付きで行っていま す。つまり期限が過ぎればまた元の報酬に戻るものです。期間については、4年間のみなかみ町、南牧村、2年間の嬬恋村から1年間の邑楽町、高山村、3ケ月の板倉町など それぞれ異なりますが、一定期間経過後元の額に戻るものであります。しかし、片品村や川場村などの4町村は、支給条例の中で金額を大幅に削減していますので、これを議 会の承認を得て改正しない限り上ることはありません。片品村では、当面元に戻す予定はありません。

***一方聞いて沙汰するな***

さて、数年前NHK大河ドラマで放送され、幕末江戸城無血開城に尽力された天障院篤姫が、やむなく徳川家定に嫁ぐ際、母から娘、「後の篤姫」に、「一方聞いて沙汰する な」、と言葉を残されたのは、記憶に新しいところであります。

「 一方聞いて沙汰するな」、私も自らに対する、戒めの一つとして、生かして行きたいと思います。 結びに、今後も片品村のため精一杯努力をして参ります、これからも 皆さんのご支援、ご協力をお願い申し上げまして、新年度を迎えるのにあたっての、ご挨拶といたします。

平成22年3月

片品村長 千明金造